大腸ドックのご案内

 大腸ポリープや大腸癌等を発見するための検査です。
 先ず、採血を行い大腸癌関連の腫瘍マーカー{CEA、TPA、CA72−4}3項目をチェックします。(大腸内視鏡検査の場合は感染症関連の項目が追加されます。)
 あらかじめ「前処置」を行い、「大腸注腸検査」、「大腸内視鏡検査」、「大腸バーチャル検査」のいずれかを受けていただきます。
 
「大腸注腸検査」
 検査の前日は残便が少なくなるように調整した検査食(調理済みのパック入り食事)を食べていただき、前日の就寝前に専用の下剤を飲んでいただきます。当日の朝までに下痢を伴った排便が誘発され、大腸内はきれいな状態になります。レントゲン透視室で肛門に挿入したプラスチックチューブから造影剤(バリウム)と空気を大腸内に注入し、レントゲンで透視を行います。空気とバリウムでコーテイングされた大腸内腔の形態が間接像として観察されますので様々な方向から撮影を行います。
 
「大腸内視鏡検査」
 検査前日は注腸検査時と同じ食事をとっていただきます。下剤の飲み方は前者と少し異なります。検査当日の朝に通常2リットル程度の腸管洗浄剤を飲んでいただきます。これは胃や腸で吸収されず、腸の中の便や残渣を洗い流すように出すものです。飲んだ後で、少し歩いたり、お腹を軽くマッサージしたりすると腸の動きが促進され排便がうまくいくことが多いようです。また、少しずつ飲んで、あまり時間をかけすぎても、効果が得にくくなりますし、逆に早く飲みすぎると苦しくなるので、適当な速度で飲用することが大切です。なお、腸閉塞がある方が無理にこの処置を行うと、腹痛が急激に悪化する場合や、さらには腸管に穿孔を生じる恐れがありますので、疑わしい症状のある方は必ず大腸検査を実施する前に、ご相談されることをお勧めします。なお、検査当日の前処置中でも、具合の悪い方は必ずお申し出下さい。
 
「大腸の内視鏡検査はとても痛くて辛いと聞きましたが?」
 胃の内視鏡検査の場合と同様、検査の苦痛には個人差があります。精査に適した高性能の内視鏡装置を採用する必要がありますが、検査医の技量による差も少なくありません。なるべく細い内視鏡を用いて、大腸のたわみを極力少なくしてゆっくりスコープを深部に進めると苦痛の少ない検査になります。大腸が特に長い方、たわみの出来やすい方、以前に腹部の手術をしているなどの理由で腸の癒着がある方などは、挿入の際、苦痛が生じやすいのも事実です。
 
「注腸検査と内視鏡検査の違いは?」
 注腸検査は腸壁に付着したバリウムの影をレントゲンで間接像として観察するもので、実際に大腸内腔を目で見るわけではありません。その点、内視鏡検査ですと直接内腔を観察するわけですから、大腸の粘膜の異常や出血の有無等の細かな観察が可能です。疑わしい病変があった場合、その部分を拡大して観察したり、染色液を噴霧して染色後観察したり、さらに細胞を直接採取して確定診断のための処置が行えます。またポリープが見つかった場合にその場で切除したり、出血が発見された場合は止血処置が行えるのも大きな違いです。検査の苦痛に関しては、内視鏡検査のほうが辛いと訴える方の方が多いようですが、精度を考慮してこちらを選択される方が多くなっています。
 
「大腸バーチャル検査」
 マルチスライスヘリカルCTの特性を利用することにより最近開発された検査です。  検査前に大腸内視鏡検査時と同じ前処置をして、大腸の内容物を排泄していただきます。肛門より大腸内に空気を注入してから腹部をCTでスキャンします。わずかな時間、息を止めていただくだけで検査は終了します。記録したデジタルデーターを専用のソフトで解析しますと、空気を造影剤として使用したような、注腸時に近似した画像が得られます。さらに、別のデジタル処理を行いますと、あたかも大腸の内腔を内視鏡が進みながら内腔を観察しているのに近似した連続した画像が得られます。内視鏡を挿入したり、バリウム等の造影剤を注入しませんので次のような利点があります。
1,造影剤として空気を注入するので若干の腹満感はありますが、苦痛がほとんどない。
2,偶発症がほとんどない。
3,大腸以外の周辺の他臓器も同時に観察できる。
4,腸管に高度の狭窄、癒着があっても検査ができる。
5,注腸検査後は便秘や下痢等の不快な思いをすることがあるが、このような副作用がない。
6,検査時間がきわめて短い。

 
欠点としては
 内視鏡検査と異なり、大腸の内腔を直接観察するわけではありませんから、内腔の色調等は観察できませんし、疑わしい病変があったとしても確定診断は行えません。
 したがって、比較的大きな病変の有無について検討する大雑把な検査と理解してよろしいかと思います。疑わしい所見が認められた場合、あらためて内視鏡でその部分を確認する事が必要になります。

 
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